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カイロプラクター
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「もしもし、私、〇〇の〇〇と申しますが、院長先生お願いできますでしょうか??」
『どういったご用件でしょうか??』

毎度毎度のセールスの電話である。

「失礼しました。当社はカイロプラテックの治療院様を対象に集客のお手伝いをさせて頂いてまして…」
『はぁ…』

…言えてねぇじゃん。

「特にカイロプラテックの治療院様に対しましては9年の実績がありまして…」
『ええ…』

ん?? 9年も間違えてんのか??
これまで、よく誰も指摘や訂正してこなかったな??

「ですから、カイロプラテックの各治療院様に適したサービスを提供できるかと思います」
『なるほど』

「当社はカイロプラテックの治療院様のリピート率を90%以上にするノウハウも取り揃えております」
『ほう…』

よく“リピート率90%!!”とか書いてあるHPを見かける。
ただ、冷静に考えると90%以上ってそんなに大した数字ではないのではないか??

むしろ、フツー??
数字のマジックだね。

“リピート率”に明確な定義がるのかどうかは知らない。
単に、初回の方が2回目に訪れる確率だと、言葉のままに捉えている。

確かに、初回のみで来なくなるというケースはある。
が、例えば遠方からたまたま上京していてたまたま訪れたという、たまたまの人である。
こればかりは、こちらからどうこうできるモノではない。

もし、これをどうこうできるノウハウがあるのなら、話を聞いてみたい気もしてくるが…。
さてさて…

拍手[9回]

「当社では、ダイレクトメールやメールマガジンなどを発行したり、間隔の空いた方へのお知らせメールなどの提供をさせて頂いております」
『はい…』

…なんだ、これまたフツーだな。

「ただ、それぞれの治療院様のご希望に沿ったモノでないと意味がないですよね」
『それはそうですね』

たりめーだ。
タダなら別に構わんがな。

「当社は9年の実績から、カイロプラテックの治療院様に合ったプランをご紹介させて頂きます」
『…そうですか』

何度連呼しても間違いは直らない。
これも9年の実績の賜物か…。
あと、どうでもいいけど、“9年”ってのがリアルに中途半端だな…。

「そこでですね、本日、当社の者が地域を回っておりまして…」

後はお決まりのパターンだ。
こちらもお決まりのパターンとして、相手のHPを見せてもらうということで電話を切った。

こうしたやり取りに関して、ある人から指摘されたことがある。

「その気がないんだったら、さっさと断ってあげなきゃ可哀想ですよ」

つまり、変に期待させたり、時間を費やさせる行為は時間のムダであり営業のジャマだと。
そんな時間があったら他に2~3件電話できるということらしい。
って、2~3件ってことは1~2件は断られるの前提ってことだよな…。

それはともかく、“営業のジャマ”を裏付けるような電話があった。
裏付けるとは違う気もするが、まあ相手側からすれば同じことか…。

最初は在り来たりの流れで、本日“たまたま”地域を回っているので話を聞いてもらえないか、とのことだった。
もっとも、この“たまたま”も、狙った相手に対し装われた“計算済みの偶然”のニオイが強い。

「何時ごろでしたらお時間頂けますでしょうか??」
『今日はちょっと難しいですね』
「来週はいかがでしょうか??」

もはや“たまたま”でも何でもない。

『予約制で当日の予約がありますので、何とも言えませんね』
「営業時間の後はいかがでしょうか??」
『仕事の後も予定がありますので』

結構忙しいのだよ、私も。
プライベート以外は、な。

『こちらから内容を確認したいので、HPを確認させてもらえませんか??』
「当社に興味はおありなんでしょうか??」
『それはHPを確認してみないと何とも言えませんが…』

ん?? 逆ギレか??

「当社の者が直接ご説明しますので」
『ええ、でもお時間の約束ができかねますので、まずはHPで確認させて頂けませんか??』

「興味があるのなら、時間作って頂けませんか??」
『その前にHPで確認させて下さい』

なんでHP教えてくれんのかなー??

「話を聞く気はおありですか?? ないんですか??」
『ですから、その判断材料としてそちらのHPを確認したいんですけど…』

なんかエキサイトしてきてんぞ、にーちゃん。
いいから、HPのアドレス教えてくれよー。

「直接説明しますので、お時間を作ってください!!」
『それは当日の予約もあって約束はできかねますので、難しいですね』

「話を聞く気はあるんですか??」
『ですから、それはそちらのHPを拝見した上で判断させてくださいって言ってるんですけど…』

「いいかげんにしてください!!」

それはこっちのセリフだ。
言葉の乱れが激しいぞ、にーちゃん。

「会ってくれないんですか??」
『今のままでは難しいですね』
「わかりました。もう結構です!!」

いや、あの、結構ですってさ…。

電話は一方的に切られた。
見たかったなー、HP…。

ちなみに、私は嫌がらせをしているわけではないし、最初からその気がないわけでもない。
納得がいけば話も聞くし、それで契約に至ったことも何件かある。
それについては、少しではあるが以前触れた。

常にではないが、セールスの電話というのは結構情報をくれたりする。
それをヒントに自分のHPを書き換えることも珍しくはないのだ。
しかし…。

それでも私が悪いのか…??
難しいよな、営業は。
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