地元のとあるスナックに行ってきた。
そこのママさんがソフトバレーのチームメイトだった。
「だった」というのは、ママさんがしばらく練習に参加していなかったから。
そしてその理由が「手を痛めたから」と聞いていた。
しかもそのためにバレーボールを辞めざるを得なくなったとも伝え聞いた。
ちょっと興味をそそられる話である。
実際に見てみたいと思った。
んなわけで、滅多に行かないスナックへゴー!!
[6回]
聞けばかれこれ1年近く痛めて困っているとのこと。
両手の同じ箇所で、左の方が状態が悪い。
その間、整形外科で写真を撮ってもらったところ、骨が⅕~⅖くらいズレているとか言われたそうな。
で、最終的には手術するしかないらしい。
それによって痛みはなくなるが手が完全には開かなくなるそうで。
しばらくはステロイドを使用していたようだが、使い続けることに不安もあり止めてしまったという。
おかげで手は痛いまま、しかも結構な痛さらしい。
それにしても、手術までしないといけないようなケースなのか??
カウンター越しに見せてもらった。
傍目から見れば、熱心に手相を見ているような絵だったかもしれない。
おそらく大菱形骨が前方に変位している。
加えて小菱形骨との動きが感じられない。
時間が経っていることもあり、靭帯や組織の損傷や炎症もなさそうだ。
っつーことは、単純に後方へ戻せば済む話ではないのか??
傷みが強いこともありモビリゼーションで対処してみる。
ママさんの手をカウンター越しに両手で握りしめる形。
傍目からだと今度は懸命に口説いていると思われても仕方がない。
2~3分で修了した後はいわゆる巷の話に花を咲かせる。
そのうち、おもむろにママさんが手を広げて差し出してきた。
「ほら見て。全然痛くない!!」
当初の見立て通り、元の位置に戻ったようだ。
それにより機能は回復し、当然痛みはない。
1年近く続いた痛みがほんの2~3分で消失。
感激のあまり「ゴッドハンドだね」との言葉までいただく。
なるほど、ゴッドハンドが世に蔓延るわけだ。
言葉は悪いが、私以上に優れた先生は腐るほどいるからね。
もっとも、自らを『ゴッドハンドの持ち主』など言ってと自惚れる程、現実を見失ってはいない。
そこまでいったら、それは本当に腐ってる。
だからこの日も痛みを取り去った挙句に飲み代を払う。
これを機に口コミで広めてもらえれば、宣伝広告費としては安いモノだ。
寒風吹く帰り道にふと考えに耽った。
『そうか…、あの程度でも手術とか言われちゃうのか…』
確かに整形外科、そう「外科」である以上、手術という選択肢は当然かつ必然であろう。
整形外科医にとって日常茶飯事である手術も、一般庶民からすればかなりのレアケース。
そこに生じるギャップは相当なものだ。
だからこそプライマリーケアが求められる。
プライマリーケアとしてのカイロプラクティックの重要性・必要性をより強く訴えかけなければない。
この「プライマリーケア」という視点・観点が欠けているカイロプラクターが多いように思う。
なぜなら日本では明らかにセカンダリーケアだから。
「医者に行ったって仕方がない」
そう思いながらも他に行く宛てもなく医者へ行く人は多い。
そして痛いにもかかわらず「異常なし」と言われ、薬を土産に帰路へ着く。
そんな人たちを私たちカイロプラクターはたくさん知っている。
つまり、医者に行ってどうにもならなかった人が救いを求めてくるケースがほとんどということだ。
まずはカイロプラクターに話を聞いてもらい、その後で医者へ行く。
プライマリーとセカンダリーの在り方としてはこれが理想的だと思う。
理想的なだけに、そこに至るまでのハードルは相当に高い。
それでも主張し続けなければならないと思う。
「カイロプラクターがやらねば誰がやる」ってなもんだ。
長くなったので一旦収める。
が、そのうち書くことにはなるような気がする。
なぜなら、前回と同じような終わり方をしているから。
おそらく本人が感じている以上に書きたいのだと思う。
気まぐれにお待ちくだされ。
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