先月のとあるタイミング以降、ブログのアクセス数が急激に増えた。
全て何かしらの検索に引っかかってのことのようだが、そのキーワードもまちまちだった。
こんなブログでいきなりそのような目にあったら、『何事か??』とたじろいでしまうに違いない。
とあるタイミングというのは、夕方のニュース番組の中でカイロプラクティックに関する特集が放映された後である。
これを境に、ほぼ断続的に閲覧されている状態がしばらく続いた。
たまたまではあるが、私はこの特集を終始観ていた。
よって、このアクセス数の激変にも動じることは無く済んだ。
そうでなかったら、『何かヤバいこと書いたか…??』と、必死で読み返していただろう。
で、特集された内容に関することだが、このブログでは直接触れたことはないと記憶している。
事実、アクセス数の割に各滞在時間が異様に短い。
つまり、求めている情報がここにはない、ということだろう。
時間の経過と共にアクセス数も落ち着きを見せてはきたが、未だに検索している人はいるようだ。
まあ、一カイロプラクターとしては無視できない部分もあるので、ここで書いてみることにしよう。
[7回]
まず、放送された内容を要約してみる。
カイロプラクティックの施術に対する苦情が近年増えている。
施術による事故だけでなく、高額なマットレスやサプリメントを売りつけられるという被害も多かった。
調べてみると、あるカイロプラクティック団体の存在に辿り着いた。
直撃してみると…??
こんな感じである。
特集の発端の1つとして、国民生活センターによる発表が挙げられると思う。
これに関しては、以前も少し触れた通りだ。
カイロプラクティックに関する国民生活センターからの通達もJACに対してのみ行われている。
つまり、今回取り上げられた団体には何の通達も届いていないのである。
これでは何の意味もない。
JACから当該団体に対し何かしらのアクションが行われたが否かは不明である。
仮にあったとしても、「言われる筋合いはない」と一蹴されたに違いない。
もしくは、「ウチはちゃんとやっている」とか言われてオシマイであろう。
今回放送で取り上げられた問題は、もう十数年前から続いている話である。
正直、『まだやってんのか…』という思いが強い。
それでも厚生労働省は「特に具体的な対応策は考えていない」と回答しているとのこと。
これを受けて、番組のキャスターはこう感想を述べていた。
「国家資格がないというのが原因の1つかな」
つまりは法制化である。
JACはカイロプラクティックの法制化に向けて活動をしていくという。
細かい点などは、末端の下っ端に過ぎない私では知る術もない。
JACの働き掛けもあり、地方議会レベルではこれまでも何度か議題に取り上げられたことがあった。
答弁に立つ側が返答に窮してしまうのも毎度のパターンだ。
ただ、そこから先に進んだという話は聞いたことがない。
要は、必要性を感じていないのである。
必要のないモノに対して、法律が制定されようはずもない。
いずれ淘汰されると、相手にもされていないのではないだろうか。
本音であれ建前であれ、国民のために制定されているのが法律である。
よって、国民が求めれば法が制定されないはずはない。
そのためにも、国民1人1人にカイロプラクティックの存在意義を訴えかけていく。
それがカイロプラクターとしての草の根運動である。
カイロプラクティックのファン拡大を目的とした無期限キャンペーンと考えてもいい。
国民に対するカイロプラクティックの啓蒙。
その前には、カイロプラクター自身に対する啓蒙が不可欠。
やっぱり、話はここに行きついてしまう。
JACはいわゆる“国際基準”を満たしていない者をカイロプラクターとして認めていない。
これはWFCの見解に基づいてのことだ。
専門学校卒の先生方からしたら、自らを否定されたような言われようで面白くないだろう。
だからといって、何もアクションを起こさないというのは少し違う気がする。
「どうせ俺らの事なんか相手にしてねぇんだろ??」とか言って、盗んだバイクで走り回ってもらっては困るのだ。
走り回る時間があるのなら、もっと有効活用してもらいたい。
そもそも、日本のカイロプラクターの大多数は未だ専門学校卒の先生方だ。
数の論理からすれば最大勢力なのである。
にもかかわらず、現状を打破しようという動きが見られないのはどういうことなのか??
中には現状で満足している人もいるだろう。
となると、先の報道で取り上げられた連中と同列で扱われることになる。
それもそれで構わないというのか??
オレだったら、ヤだね。
先の見据えてないヤツにはユメもチボーもない。
当事者がいつまで経っても本気にならないから、ワケの分からないビジネスを展開しようとしてくる。
“柔道整復師の資格が取れて、カイロプラクティックも学べる”
カイロプラクティックを全く理解できてないヤツの発想だ。
というより、カイロプラクティックがナメられている。
何度も言うが、それでいいのか??って話だ。
カイロプラクティックが誤解されている。
そして、その誤解の中で被害者が出ている。
カイロプラクティックに従事している者からすれば哀しく申し訳ない気持ちで一杯だ。
個人的には、特集の最後にあった
「私、たまたま入ったカイロプラクティックで施術を受けて、15分くらい気を失ったことがありました」
というキャスターの発言の方が内容以上に気になった。
今後、今回の報道が吉と出るか、はたまた凶と出るかはわからない。
インパクトだけで考えれば、もしかするとデメリットの方が大きいのかもしれない。
が、これを「カイロプラクティックを正しく伝えていけるチャンス」と捉えたいと思う。
我こそはカイロプラクターである。
その自覚があるのであれば、まずは立ち上がってもらいたい。
もちろん、考えることも忘れずに。
ちゃんとカイロプラクティックしなさい。
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