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カイロプラクター
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この歳になって、そしてこの仕事について初めて腰痛に見舞われた。

これまでも『何となく腰が痛い』とか『押すと痛い』程度のモノはあった。
いわゆる“ギックリ腰”の経験もないが、動いた拍子に“ピキッ!!”とした形容し難い感覚に襲われたことはある。
おそらくもう一歩踏み出せば身動きできない状態になったのだろう。

それだけに、腰には負担をかけないよう常日頃から注意はしていた。
プロの端くれなのでメカニズムは一応知っているつもりだ。
数多あった危機も未然に察知することで回避してきたのである。

が、今回は一味も二味も違う。

そもそも痛みの部位が仙腸関節に限局され、その周辺にじんわりと広がっている。
客観的にはもう数えきれないくらいのケースを見てきたが、自ら経験するのは初めてだ。

こうした痛みを抱えてやってくるわけだ。
なるほどね~。

拍手[6回]

腰痛を抱えた時、カイロプラクターであればカイロプラクティックがfirst choiceとなるだろう。
しかし、カイロプラクティックをよく御存じない人の場合はどうだろうか??

たとえば街頭インタビューで「腰痛になったらどこへ行く??」と聞かれたとする。
想像するに、おそらく“マッサージ”が断トツで一番になるような気がする。

以下、“整体”、“整骨”、“ハリ”がドングリで並び、更に一歩下がっての“カイロプラクティック”ではなかろうか。
少なくともカイロプラクティックが一番になることはまず考えられない。

そんな中、腰痛に見舞われたとする。
その時に“カイロプラクティック”を選択するのは躊躇するに違いない。
誰からの紹介もなくいきなり門を叩くというのは相当に勇気のいることだろう。

そうした躊躇いを乗り越えてのカイロプラクティック。


「もっと早く来ておけばよかった~」


よく聞かれるセリフ。
裏を返せば、それほどまでにfirst choiceではなかったということである。

それが現実だ。
それを踏まえた上で、カイロプラクティックを如何にして広めていけるかを考えなければならない。
いわゆる、カイロプラクティックの啓蒙である。

ただ、一般に対する啓蒙以前に、カイロプラクター自身に対する啓蒙が不可欠となる。
これはこのブログでも繰り返し述べてきた通りだ。

本来であれば、各教育機関に委ねるべき内容である。
が、現実は思うようにいっていない。

というのも、やはり学生のうちではピンとこないのだと思う。
インターンになるなどして現場に立たない限り、その重要性に気づくことはムズカシイ。
気づかないまま卒業の期を迎え野に放たれた者たちも決して少なくはずだ。

面白いもので、卒業と同時に何かの免罪符でも得た気になってしまうのか、カイロプラクティックを学ぼうという気は更々ないらしい。
カイロプラクターに対する啓蒙の難しさの根底がここにある。

本人はそれなりの自信があるのかもしれない。
が、傍から見ればイイ歳したヤツが“はじめてのおつかい”をしているようなモノである。
感動の涙こそ無いがないがヒヤヒヤはしっぱなしだ。

当人もヒヤヒヤし疲れたのか、更なる勉強の必要性を再認識する。
ただ、そこでカイロプラクティックをより深く追求するのではなく、言葉は悪いが手ごろなモノになびいていく。

その際、本来ベースそして核となるはずのカイロプラクティックは薄まっていくこととなる。
それでもそれなりに苦労をして手に入れたカイロプラクティックの名前を捨て去る気はない。
こうして“まがいモノ”が世に氾濫していくのだ。

実のところ、カイロプラクティックをしっかりと勉強した人ほどカイロプラクティックを名乗らなくなるのかもしれない。
自分のやっていることがカイロプラクティックではなくなっていることを知っているからだろう。
その通りだとするならば、何とも皮肉な話である。

結果、カイロプラクターを名乗る者は両極端へと二分される。
解りやすく言えば、“ホンモノ”と“ニセモノ”とだ。

このままだと、真のカイロプラクターほどカイロプラクターと名乗らなくなりかねない。
そうなったら、ますますヤヤコシイ話になる。

半ば冗談めかして書いてはいるが、自画自賛ながら言い得て妙な部分もあるのではないか。
「んなバカな!!」と笑い飛ばしきれない空気感が却って物悲しく思える。
  
それでも尚、カイロプラクティックが社会に浸透していると勘違いしてはいないだろうか??
これまた何度も書いているが、浸透しているのはその名称だけである。
名称だけで理解されていないから、妙な気遣いが発生する。

“カイロプラクティック”と言う言葉の言い難さは残念ながら否めない。
カイロプラクターでもそう思うのだから、世間一般では尚更である。

先生の前で“カイロプラクティック”を言い間違えたり、噛んだりしたら失礼ではないか。
そんな思いもあってか、“カイロ”と略して言う。
すると今度は温熱カイロとの区別がややこしいから、それを避ける意味で敢えて“整体”という言葉を選択する。

何とも変な方向に気を遣わせてしまっているのかもしれない。
だとしたら、わけの分からない現状である。
実際は何も考えていない方々がほとんどだとは思うが…。

同様に、カイロプラクターもまた大してモノを考えていないような気がする。
考えていたとしても、その方向性に何らかのズレを感じざるを得ない。

そう、ほんの少しのズレだからこそ無性に気になってしまうのだ。
いっそ大きくハズしてくれれば、そのまま放置できるものを…。

毎度の如く書き続けていることだが、カイロプラクティックがメインでないのならカイロプラクターを名乗らないでほしい。
己の核にカイロプラクティックがないのであればカイロプラクティックを、そしてカイロプラクターを名乗らないでほしい。

プロなんだろ??
金をとるんだろ??
テキトーなことやるのは勝手だが、カイロプラクティックにテキトーを被せるんじゃない!!

別にWHO基準がウンたらクンたらなどと言うつもりはない。
私の言いたいことは当初から1つだけだ。

ちゃんとカイロプラクティックしなさい。
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