カイロジャーナル第85号が発行された。
今号には僭越ながら私も寄稿させて頂いている。
寄稿自体は初めてではないが、連載という形は初めてだ。
こんなブログをチェックするような人は既に読まれていることと思う。
そう、記事の内容はこのブログで展開しているモノと大差ない。
せいぜいオブラートで二重に包んだ程度の違いではなかろうか。
プロフィールの中でこのブログの存在も紹介された。
この先アクセス数が伸びたらジャーナル経由と考えて間違いない。
それも反応の1つとして好意的に捉えよう。
反応が無いよりはあった方が面白いし、楽しい。
さて、どうなることやら…。
[7回]
たとえば何かしらの報道がされる。
それに対して反応が出る。
ここまではよくある話であり、当たり前の話。
ただ最近は「違う!! これこそが真実だ!!」といった意見が出てくるようになった。
そして、それを支持する内容のコメントがつらつら並びだす。
ネットには情報が垂れ流されている。
各報道機関や雑誌を初め、最近では小一時間前のテレビの発言まですぐにアップされる。
そこに個人ブログやコメントまで加わるのだから、全てを押さえることは不可能に近い。
そんな中、一体何を根拠に「違う!!」とまで言い切れるのか??
何事においても、真実は1つしかない。
だが、モノの見方は2つ以上ある。
そのことは最低限認識しておかなくてはならない。
その上で好き勝手な意見を述べ合うのは構わないと思う。
が、個人的に理解に苦しむ点がある。
それは、何でも白黒つけたがる傾向があるように感じることだ。
なぜ白白や黒黒ではいけないんだろうか??
要は、水戸黄門のような勧善懲悪は解りやすく、ある種の安心感があるのかもしれない。
でも、世の中そこまで単純ではないだろう。
正義にもいろいろあるし、悪にもいろいろある。
そこに“絶対”はありえない。
そう思っている。
炎上も含め、物事が荒れる原因を作る人は大抵、自分が正しいと信じて疑わない人のように思う。
だから否定されることなど想定外だし、“敵”に対する攻撃は自分の中で正当化されている。
ここまでしてからでないと世論の反応にまで目が向かない。
自分は“正しい”はずなのに、世論から反論を出されたりする。
予期せぬ展開にグラつく中、今度は応援の声が届いたりする。
グラつきの幅は広がる一方となり、自分を見失いかねない。
結局は白黒つけたいし、また自分が白でありたいだけなのだ。
白であり続けることで、自分がブレていないことを証明したいのかもしれない。
個人的には『はぁ??』の一言である。
そういえば、ここ最近「自分はブレてない」と言ってくる人と5人くらい遭遇した。
短期間に5人ともなると、これは流行り表現なのだろうか…。
そもそも、ブレているという自覚がある内は何もできない。
ブレてないから行動できているのだ。
だから、「ブレてない」と言われても『そら、そうだろ』としか思えない。
ブレているかいないか、それを評価するのは客観視できる第三者だと思っている。
わざわざ言うのは、自身の無さの裏返しか、予防線を張っているかのどっちかではないのか。
そう言う私はこれまでブレまくってきた。
カイロプラクティックに対する考え方が相反する学校に身を置いたこともあってか、大いにブレまくった。
ブレてブレてブレまくっての今がある。
そうした経緯からか、私は“ブレ”に対しては寛容だと思っている。
むしろ「ブレない」という人の方が胡散臭くさえ思える。
あと、意識的にブレさせている側面もある。
二者択一の場面で意見を求められたとき、敢えて3つ目の選択肢を提示するというヤツだ。
これに関しても以前書いたかもしれない。
もちろん、素直にそう思った自分の意見を新たな選択肢として提示する場合がほとんどだ。
が、時に可能性という意味での選択肢を持ち出すことがないわけではない。
こうした私の態度に対し、割と強めに詰め寄られたことがある。
「どうしたいんですか?? 混乱させたいんですか??」
そんなつもりは微塵もない。
ただ、考える余地が残されているのであれば選択肢をむやみに絞るべきではないと思っている。
一歩間違えればミスリードへと繋がってしまいかねないからだ。
最終的に決めるのは個人一人一人である。
自らの人生に関わる選択肢は多いに越したことはないはずだ。
にもかかわらず、他人によって勝手に選択の余地を狭まれるというのは個人的に納得できない。
私はカイロプラクターとして他人様から好かれたいとは思う。
が、こうしてブログで発信する以上、カイロプラクターからは最悪『嫌われてもいい』と思ってやっている。
「ジャーナリストは嫌われてナンボ」
あるジャーナリストはそう言っていた。
それほどのモノではないにせよ、それくらいの覚悟が無いとできないし、覚悟が無いのなら何も発信しない方が良い。
だから私はブログが書き終わっても、その場ではすぐにアップしない。
『いいのか?? 大丈夫なのか??』
常にこの不安との戦いである。
誰に言われたでもなく、一から書き直したモノも少なくない。
タイミングとして『今じゃない』との判断から、未だ日の目に出していないモノも結構ある。
空気を必要以上に読むことはしないが、誤解だけは避けたいと思う。
特に読解力に乏しく、思い込みに激しいと思しき面々の多い業界が対象のモノだけに、尚更だ。
それでもこうしてブログで発信し続けている。
何だかんだ言っても、きっと好きなんだろう。
自分のペースで進めていけるのが何よりも気楽でいい。
そんな私がカイロジャーナルで連載を持つ。
締切、字数等、何かと制限のある媒体への寄稿はなかなかのチャレンジと言ってもいい。
せっかくのチャレンジである。
存分に楽しませてもらうことにしよう。
私同様に楽しんで頂けたら幸いに思う。
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