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このブログにしては珍しく、前回予告してしまった内容を書く。
一般的にはまだしも、ここに目を通すような人であればとうにご存知の話であろう。

少し前のこととなるが、米プレイボーイ誌のモデルさんが亡くなられたという記事が流れてきた。
その引き金になったのがカイロプラクターによるアジャストメントだったらしい。

半年以上前の話がなぜ今頃??と思ったが、ようやく死因が特定されたということなのだろうか。
Facebook上でも反応があったが、それによって初めて知ったという人も少なくなかったようだ。

ただ、記事に対する反応を見ると、どうにも釈然としない部分が出てくる。
『私の知っている話と違うな…』と。

自分自身の整理の意味も含め、ここにまとめてみたいと思う。

拍手[4回]

そもそもは撮影中に痛みを覚えたのが事の始まり。
モデルさんが撮影中もしくは後に落下したとのこと。

ほとんどの英文記事に“fall”という単語が使われていた。
想像するに、景色のいい岩場の上で無理なポージングをしてバランスを崩したのだろう。

首に激痛を覚えカイロプラクティックを受診。
しかしながら、アジャストメントを受けた後も痛みは続いたという。
そして後日再訪問しアジャストメントを受け帰宅後、意識を失ったらしい。

私の知る話を要約するとこんな感じ。
願わくば信じたくないような、実にいたたまれない事故である。

これが日本の週刊誌には「死因はカイロプラクティックだった」との見出しで書かれていた。
そうした結論が出た以上、確かに間違ってはいない。
しかし、その内容があまりにも雑というか、雑すぎる。


「指圧療法士が首を曲げた際、左の椎骨動脈が裂けてしまったという」


事実を大まかに書いただけの、まさに紙面を埋めるが為だけの投げっぱなし記事である。
この一文だけとっても意味が分からない。

“指圧療法士”って何だよ??
カイロプラクティックのオフィスで指圧療法士??

椎骨動脈が裂けたら即死に近いのでは??
彼女が亡くなったのは数日後であることから、傷はつけても裂けてはいなかったのではないか。
それ以前に、首を曲げただけで裂けるって、どれだけパワー使ってるんだ??

おかしいだろ??

せめて「法規制のない日本では信頼のおけるカイロプラクターを選ぶ必要がある」程度の論調はしてほしいモノだ。
とはいえ、今回加害者とされているのはD.C.である。
日本と違い、海外のカイロプラクターは大学の専門教育をほぼ受けている。

大切なのは、「それでも事故は起こる」ってことだ。

では、今回の事故は防げなかったのだろうか??
あまり語られているようには思えないので、足りない頭をフル活用して考察してみる。

日本の記事だと、彼女はカイロプラクティックの“調整”を受けた後Twitterでファンとのやり取りをし、その後亡くなったとされている。
一方、英語の記事だと先に述べた通りで、亡くなったのは2回目の施術の後となっている。

おそらくではあるが、英語の記載の方が正しいような気がする。
記事の内容からして、日本のそれは「カイロプラクティックが原因」というだけで他は重要視していないように思える。

そう、彼女は施術を2回受けているのだ。

アメリカの場合、初診時は画像診断を含めた検査のみでアジャストメントは施されないのが一般的。
中には例外もあるが、その場合はいくつかの誓約書にサインすることが多い。

つまり、2回の内の1回目は初診ではなかったことになる。
初診であればもっとしっかりとした検査が行われ、最悪の結果は回避できたのではないか。
少なくとも2回目はなかったに違いない。

個人的には2回目の施術が理解できないし、残念でならない。
結果的に動脈が傷つく程の痛みである。
スラストによる施術ができる状態にあったとは到底思えないのだが…。

今回の件に関して、「しっかりとした検査をして…」という“あたりまえ論”で意見する人が多い。
あたりまえなことだから、そう答えるのもまたあたりまえである。

ただ、あたりまえ過ぎて甘えが生じてはいないだろうか??

私が不定期ながら担当していた人がいる。
そこそこ長く見ているが、いつの頃からか効果が出にくくなってきたという変化は感じていた。

思いつく限りの検査を重ね、文献や資料の検索も続けた。
できたのは『頸椎上部の異常』であろうという確信(変な日本語)のみ。
ヘルニアもしくは狭窄症が怪しいとは思いつつも、経験上何かが違う。

画像とともに診断権のある方に診てもらうことを勧めた。
そして後日、診断結果を教えてもらった。

頸部後縦靭帯骨化症

知ってる。
何度となく習ったことがある。

画像も見せてもらった。
疑いの余地など微塵もない。
文献の記載からも、症状などほぼほぼ全てが当てはまる。

でも、完全にノーマークだった。
知識としてはあっても、それが自分の目の前に現れてくるモノとしての認識はゼロに等しかった。
それ故、見抜くことができなかった。

今回の事故に関しても、当事者からすれば想定外のケースだったことだろう。
そこにはどこかに甘えが生じていたと言わざるを得ない。
あたりまえの日常にある、あたりまえの施術。

危険察知のセンサーが機能しなければ事故のリスクは当然高くなる。
これもまた、あたりまえ。

カイロプラクターはこのセンサーの精度を磨き続けなければならない。
画像を自由に使えない日本においては尚更のこと。
それには勉強をし続ける外にない。

JACの安全教育プログラム(名前変わったらしいけどね)に対して批判的なことを言う人もいる。
知識を求め勉強を重ねることに対して、どうして第三者が非難できようか??

セミナーに対しても「金儲けで、教育でも何でもない」と断罪する向きもある。
見解はどうあれ、現状では可能な限り参加した方が得策だ。
どんどん自分のモノとして吸収し、現場で還元していけばいい。

今回報じられた不幸な事故。
決して他国の話の他人事などとして済ましてはならない。
明日は我が身と思い、日々精進していこう。

ちゃんとカイロプラクティックしなさい。
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